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2015.06.17 6月号の歌
紫陽花の白山法師の白6月の半ばということはもう一年が半分終わったということ!ほんまになんやらなあ~ 
困ったことです。何もする気になりません。今私にあるのは時間。たっぷりとあって何でもできるのに気が付けば夜になっている。
今日こそはと土屋文明全歌集を開く。書写をしてみる、3日やって、これは私には向いてないと音読に変える。これも3日目に終わった。どうも開く気にならない。今度は過去に頂いた歌集を端から開いてみる。これはなんとなく続く。でも安原さんのを読んでるうちに泣けてきて、気持ちが落ちたのでこれも中断。ある日は黙々と歌を作ってみたが、暗い歌ばかりとなる。現代短歌新聞の私の歌を読んで、疲れてるねと言った人がいた。そうだよ…、呑みに行ってないから?

「青南」6月号(第18巻第6号)掲載
◆作品1
めざめては食べて又寝てめざめては又食べて寝しのみの一日       清水 房雄
朝刊をポストに入れし音聞こえそれより少し眠り夢見る         清水  香
又転ぶ歩みを怖れ時かけて静かに杖をつきてあゆみぬ          逸見喜久雄
耳とほくなりたる夫の聞こえぬときあるらし仕方なしすぎぬ       梅沢 竹子
この狭き村の家いへ向き合ひて林檎の枝張る積む雪のうへ        佐々木良一
折々に吹雪く音する明け方に過ぎ来しことを思ふしばらく        牧野  房
君の乗る連絡船は海境をゆっくり近づく凪ぐ海の上を          尾形 冴子
列なしてよぎりゆきしは何鳥か雲なき空に春を残して          谷河八千代
五車五車とあつめあつめし書画骨董又五車五車とふり捨ててゆく     海野 美里

南山集
金柑をついばみにくる鵯のせはしく飛び去るせはしく来ては       監物 昌美
非国民と罵るドラマ見てゐたりそんな日がまた来るかも知れぬ      古島 重明
今月も行列の病む歌老の歌舌打ちしつつ時に涙す            堀江 厚一
背の懐炉外して母に握らせるただしばらくの温みなれども        吉沢 真理

作品2
みぞれ降る蜜柑畑の水たまり目白来りて水浴びしてゆく         荒木 英市
窓あけて朝の空気を顔に受く老いたるわれも朝はすがしく        竹田志げ子
真向うの集落覆ひし霧たちて薄れゆく様わが窓に見る          嶺  暁美
原子力安全標語の看板を外す映像みじかく映る             佐藤テル子
福島に際限もなき除染ごみわたしは少し忘れかけてた          富田 陽子
不自由になりゆくわれに孫くれし明るい春の口紅をひく         丸山 倫江
少しだけ遠まはりをし塀越しに蠟梅めでつつリハビリに行く       藤原 亘子

作品3
拾ひたる黒き手袋道端のポストの上にわれはのせ置く          堤  雅江
長い廊下三回行ったり来たりして今日の私の運動終る          吉田 寿美
光りつつ川瀬を流るる雨後の水音高々と波立ててゆく          石川 香果
岩壁の修復工事進みたり三・一一近づく浜に              前川 和子
ためらひつつデイサービスに行きし母今日は花びらもちが出てと言ふ   斎藤 康子
草焼きし原を歩めばほつほつと芽ぶき初めしタビラコの青        石田 孝子
庭の土皆掘りおこし持ちゆきて除染といふはかなしかりけり       大友 サタ
四年目の震災の刻犠牲者に黙禱をして歌会再開す            矢森 妙子
西空へ針のやうなる月残し赤城颪はいづこへか去る           鈴木 晃子
吾妻川の瀬音きこゆる旅の宿ダムの流れに音の変はれり         森  和惠
素人が歌を始めて五十年ひと時増えし友らも減りぬ           岡野 紀美
修善寺の出湯の奥の竹林に鶯鳴き交ふ上手に下手に           北見 法子
町に行く我にいくつかの用足せと妻は小さきメモを渡しぬ        上條 竹芳
デッキブラシの音重ねつつ夫と今日雪に汚れしベランダ洗ふ       西谷 時子
谷川の水落つる音高鳴りて野面に緑よみがへり来ぬ           難波 澄子
初物の分葱貰ひぬぬたにせむ湯気たつ笊を外に出したり         荒木 文子
鰤のアラ買ひて大根引いてくるまだ正月の残り酒あり          森元 輝彦
笹むらに風の過ぎつつ笹鳴るを伊予柑選りつつ聞いてゐるなり      髙橋  博
うら若き着物姿のとほりゆくさうかけふは卒業式か           釜野 清信
作品4
痺れたる右手支へて夕支度胡瓜一本押し切りにする           外園 治子
肝臓と腎臓病みゐる吾が甥の声の元気を電話に聞きぬ          南條 茂子


現代短歌新聞6月号掲載
日向ぼこしてゐるやうに見えるでせうしばらく座る八重桜の下      竹内 敬子
夕嵐きみの家の玄関の白バラ牛乳のケースの濡れて
雨音は五月の闇に溶けてゆき土に荒草濃くなる匂ひ
咲きながら雨に打たれて散り敷けり踏みゆく朝の吾が靴あわれ
この先はどこに続いてゐたらうか行けるまで行くふる里の畔
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