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2014.02.25 2月号の歌
紅梅マーガレット寒かった冬もさすがにそろそろ終わろうとしているのでしょう。昨日今日の昼間は暖かさの片鱗があります。やっぱり春がいいですね。まだ大阪では梅が咲いているところは少ないですが、急に色付いてきたようです。時に日当たりのよい場所なのかいい按配(ここは塩梅の方がいい?でも梅干しにはまだまだ早い…)に開いているのに出会うと幸せな気持ちになります。
では青南の2月号から好きな歌を。

「青南」二月号(第十七巻第二号)掲載
◆作品1 
 歩く歩く実によく歩く吾なりしがすべては齢か詮方なき今     清水 房雄
 あたたかきみたらし団子いただけどヘルパーがまだ傍らにゐる   伊藤 安治
 役立つことあるのか如何か新聞の切抜きの記事袋にたまる     逸見喜久雄
 妻居らぬ部屋を見ながら時々にその名を呼びて戸惑ひて居り    山口 久雄
 滝口の傍の橋行く妻と子をとほく見守る日向の丘に        佐々木良一
 兄亡き後佳境に入りぬひとり読む新聞連載小説「親鸞」      佐藤 東子
 未だひとり帰り来ぬ子を待つやうな気がして仰ぐ宵の満月     戸田 紀子
 きゅるきゅると竹の日よけは鳴りゐたり朝のマンゴー運ばるる頃  河合婦美枝
 鍋返し手首痛みてままならずオムレツもどきになりにけるかも   谷河八千代
 老老介護かつかれはてたるわが真上に玉三郎のやうな月が出てゐる 海野 美里
◆南山集
 聞くのみに心昂る上流になほ幾つもの滝ありと言ふ        今泉  操
 杉の森ははやたそがれて午後三時一日の終る刻の如くに      小林喜代廣
 草枯るる丘越えくれば浜の見ゆこれより下りとなるはうれしき   高木  正
 あの日よりかにかくに一年生きたりと言ひつついいちこコップ半杯 堀江 厚一
◆作品2
 お宮までの行きも帰りもただ姉と語るは故郷亡き父母のこと    嶺  暁美         
 ひとさじの粥を差し出す吾の口も媼と共に大きく開きぬ      田井 恵子
 いつしらに正座の出来ぬわが膝を夫に詫びつつ位牌を拝む     井上由美子
 わが嘆きわが喜びの場所とせる夕べの土間に地下足袋を脱ぐ    高橋  博
 牛の乳房拭きしタオルの百枚を洗ひて吾はたたみ終へたり     宮本よしみ
 低くなりし身をのばしつつガラス拭くけふは四枚心は満ちて    桑原 美代
 胡麻の莢開くかすかな音聞こゆ納屋の軒端の小春日の午後     野口久仁子
◆作品3
 悪しき方へ傾く思ひとめどなし一人のこころ一人支へて      嶋 富佐子
 昨夜の雨に湿れる土の歩きよし草踏みのぼる靴を濡らして     杉山 永代
 健脚があれば健脚に感謝せむ七十五年過ぎしこの身に       桐山 五一
 しろじろと散りしく花に咲くを知る柊木犀くれゆく庭に      堀田三重子
 再手術をどなたに相談されますかいいえ私一人で決めます     丸山 倫江
 去年より少しは上手に剪めたかとクロガネモチを離れ眺めぬ    板谷英一郎
 つつましき暮らしといふにはあらねども砂糖袋も小袋を買ふ    難波 澄子
 娘より贈られし夜具にすっぽりと包まれ眠る夜は楽しく      山本名嘉子
 サンタの帽かぶりてレジ打つ頃となり変はり映えせぬ店内めぐる  田中 和子
 こんなにも小さかったかレトロ展スバル360を見る       堤  恒平 
 入日背にゆく野の道に嬉しきは脚のみ滅法長き吾が影       横山 昭夫
 秒差にて命残れり秒差にて波にさらはれし命よ多し        板橋のり枝
 吾が背丈越ゆる尾花の中をゆく白き帽子の夫に従ひ        眞野 ミチ
 気の圧されしょんぼりとゐる限りなく群青色に晴れたる空に    渡辺  涓
 軒並みに三年振りのあんぽ柿吊されセシウム検査を待てり     矢森 妙子
 夕暮に群なし塒に帰る鳥二人暮しは羨みてみる          田中 貴子
 鳥となり一気に揚がり俯瞰をす吾が抜け殻を雑踏に置き      丸木 一磨
 夕光に輝きしぶく白き波足冷えながら近づきて見る        西本すみ代
 桐の苞茶色く尖りて秋の空花咲く時をわれは待つなり       横井 勝子
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