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2015.05.11 4月号の歌
庭のクレマチス5月となり、その暖かさはもう初夏といってもいいですね。
高松に帰っていたり、大阪で友人と会ったり、何か落着かないのですが、これといって…。まあ職探しと言えば職探しの日々であり、財布を見る限り、ぼんやりしているわけにはいかないのですが、ぼんやりしているというのが、一番しっくりする感じです。能天気なんですね、きっと。
仏生山頂いた歌集がたまっていて、お礼状の一通も出していない、何とかせねばと思うけど…。

4月号の歌、今月もいい歌がたくさんあります。そういえばどっかから歌を頼まれていたような気がする。締切確認しなければ…。迷惑だけはかけまいと…。

「青南」4月号(第18巻第4号)掲載
◆作品1
作る歌作る歌みな老の歌何時とはなしに斯くなりにける         清水 房雄
電球を替へしのみにてわが部屋は何事も無く年終りゆく         清水  香
腰いたむ一歩一歩のわが歩み短歌は詠める詠みて行きたし        逸見喜久雄
鎌倉の鳩のかたちの鳩サブレ尾からかじりぬ子供の様に         鈴木 登代
「はじめからわかっていたわ」と独り言ながく輝く夕茜雲        戸田 紀子
トランクに入れしままなる車椅子坂下る時カタカタと鳴る        河合婦美枝
降る雪は積り積りてわが丈ほどスコップをさせば蒼き影もつ       牧野  房
茎直きアガパンサスの紫を右に左に丸子川土手             上山 篤義
何鳥か高き冬木に群れゐしが一斉に空の点となりゆく          長弘 文子
胸に背にふれて苹果の匂ひ立つ年を迎へし今朝の湯船に         鈴木  功

◆南山集
強張りて冷えしわが手を包みたる夫の両の手ほのかに温し        長田 光枝
テーブルに白布を掛けて蟹形の赤き箸置並べて待たむ          竹内 敬子
はやう参れ弥陀のよび声なつかしくわが胸に聞く新しき年        太郎良 博
もの言はずわが背を照らしくるものは今日昼まへの光やさしく      堀江 厚一

◆作品2
明け遅き山に向かへば紅に色づく雲の遠く移れる            川上 幸子       
初仕事の現場は山の小学校廃校となる敷地を測る            五島 幸子
十六夜の照らす雪庭廻りつつ明日に迫りし手術を思ふ          横山 昭夫
吹雪く日のひとつ炬燵にこもりつつ何語るなく暮れてゆくなり      森合 満江
買ひしまま削る事なく筆立に鉛筆三本二年過ぎたり           池田 幸男
傾きし日に柚子の実の照る庭をしばし眺めて障子をしめぬ        佐々木美智子
待ちてゐし雨降り出せり玉葱の植ゑて十日目肥料施す          前田つる子
守り来し田を売却せむと署名するペンを持つ手の震へのやまず      藤井冨美子
亡き夫の在りて共に老いたれば果たして素直な妻でありしか       村重 広子
「遺族の家」の錆びしプレートが玄関に前の池には鯉の泳げり      森元 輝彦

◆作品3
金柑の甘露煮夜なべに炊き終へて咳する母に明日持ち行かむ       井上由美子
帰宅して急ぎ夕餉の支度する雪被りたる白菜採りて           堤  雅江
子や孫の泊まりし夜具を拡げ干すけふ暖かき寒の日差しに        宿利はるえ
枯れ庭に早やクロッカスの芽の出でて籠れる我の胸は開きぬ       伊勢喜佐子
去年の塵をすっぽり覆ひ降り積る真白き道に一歩踏み出す        後川安希子
仮設での正月も早や四度面に過ぎたる日々を遥かに感ず         佐々木京子
いくらかは心豊かになれるかとマロングラッセの包を解く       佐々木知津子
淡き虹二度三度起つ秋の空照りかげり野に町に雨降る          大室 外次
両の手をあげて喜ぶシャボン玉孫のめぐりを光りつつ消ゆ        丹治 廣子
庭土の線量に依り削り取り深さはそれぞれ異なるといふ         二階堂易子
海老ののる小さな丼を共にして今年最後の二人の歌会          大塚美佐子
いつもいつもじっと私の家のそば見てくれている赤い鉄塔        和泉 南雄
辿りつきし恋人岬にそっと打ちし鐘は大きく響きわたりぬ        伊藤 せい
いつしかに柿の実すべて無くなりて目白雀来ぬ冬枯の庭         田中 貴子
夕やけを背にして黒き富士を見つつベランダに干す小さき肌着      花田 順子
大玉の「はるみ」「デコポン」君達に食べて欲しいよ「清見」もうまいよ  井上 攝子
幾年ぞ三十一文字に取りつかれ名も無き花に心寄せつつ         井深 雅美
窓を開ければくっきり見ゆる白い富士今日もすこやかに生きむと思ふ   西本すみ代
水の面に白鷺ひとつ羽ばたきて冬の晴れ間に飛びてゆきたり       横井 勝子
十三種の包装に分けて出荷するしめぢの行先聞くこともなし       倉科 悦男
静かなる夫の寝息をかたはらに今年最後の日記を書きをり        西谷 時子
正月の客も帰りて雨降る今日気ままに台拭き七枚縫ひたり        石橋 光子
子も孫も初詣でにと出で行きて動きたくない老二人居る         角谷 明子
葬式に二十年ぶりはらからの五人の揃ふ声は老いたり          藤原 清次
指貫の形にゆがむ中指も湯船に見れば細く美し             嶺  暁美
風雪止み正月四日の日はうらら残りの黒豆数の子を食ふ         堀田三重子
ふるさとは子どもの声の一つ無く静かすぎます母一人住み        村上 良三
また次の扉を開けて行く世界七十五歳に後三ヶ月            山本 昌子

◆作品4
カタカナのドイツ語を見つつ遅れまいと老いも若きも第九を歌ふ     喜田恵津子
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