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2015.09.16 9月号の歌
枯蓮と秋空もう秋9月も半ば、急に秋めきました。関東東北の豪雨災害、お見舞い申し上げます。今までにない雨量、今までにない水位、今までにない…、と雨のみならずいろいろな自然の猛威にさらされています。桜島の噴火も然り、政情と言いこの秋はまだまだよからぬことの起きそうで心配です。
何もせずに夏はゆき、秋を迎え、大丈夫なのかなあ…。通帳だけが大丈夫じゃないっていってるわぁ(*_*)

「青南」9月号(第18巻第9号)掲載
◆作品1
 この庭に色ある物のただ一つ臘梅の花黄の鮮やかに           清水 房雄
 奥の二階照らしゐたりし夕日消え程なく五六軒の路地は暮れゆく     清水  香
 送り来し古書目録の一二冊心を惹けど読む間残らず           伊藤 安治
 命日はきのふ過ぎたりしろじろと野バラは垣になだれ咲きつつ      今福 和子
 目覚め良く体操をする窓外にしきりにゆるる八つ手白花         豊田 純子
 矢車草ではないさうだヒヤシンスヒヤシンスと思ひつく青き花の名    内田 一枝
 をりをりは姿見せつつ鳴き交す藪の中なる二羽のうぐひす        松尾 鹿次
 わさび田を日光きすげを背景に並びし写真皆若かりき          佐藤 東子
 窓ゆ入る梅雨吹く風の涼しきに一枚重ね晩酌をせむ           塩崎 厚吉
 上を見よ五月の空は澄み渡る憂ひ哀しみ何処にか在る          谷河八千代
 桐の花高々と開く五月なり連れたる孫は口笛を吹く           海野 美里

◆南山集
 新しき家を建つると枠を組む土台の工事といふは見飽かず        伊藤 和好     
 百年を過ぎて変らぬ切れ味を誰に伝へむ小さき鋏            長田 光枝
 見るうちに朝の光満ちて来て美しき六月の空となりゆく         小林喜代廣      
 通夜会場を地図に確かめ園田橋渡りゆくとき日の暮れむとす       竹内 敬子
 窓一杯つつじの花はこぼれ咲く母はもいちど立ち上がらうとす      吉沢 真理

◆作品2
 窓近きベッドに母と肩並べ答の出ない未来を語る            藤井 博子
 去年はまだ妻在りてともに仰ぎしよ桜並木の咲き盛る花         桐山 五一
 何となく疲れはてたる心地して嫁の定年数へてをりぬ          角谷 明子
 びっしりと歩道に並ぶ自転車をドミノの如く倒してみたし        山口 暁子
 植ゑ残る苗を腰の畚に入れ田の中ほどへ母の進みぬ           板谷英一郎
 妻とわれ共に病みゐて何を食ふ今朝はわが起き先づ白湯沸かす      荒木 英市
 目眩して厨に膝を着きてゐつ鍋にふつふつカレーの煮ゆる        外園 治子
 一人居には用なきかなと取り出しし出刃包丁を箱に収むる        嶺  暁美
 庭塞ぐいちゐ大樹の片隅に満天星咲きて夜は未だ明けず         横山 昭夫
 天井より吊す明かりに垂れし紐揺れつつ長し夜の地震は         板橋のり枝
 梅雨入りの近づく朝冷え冷えと居間の炬燵のコードを差しぬ       石神冨美子
 それでも三十八年教師勤めたり初のガリ版新しき世界          牧野 博之

◆作品3
 手術日を決めて帰りし夫と我仕事の予定を練り直しゐる         井田さち子
 ベランダの夫のサンダル日々に履き在りし日のごと四年過ぎたり     大塚 道子
 切株に夏の日差の光りつつ長き夕べの時を楽しむ            西本すみ代
 田植ゑ後の水を湛へる田の面に積乱雲が大きく映る           前島沙江子
 差し迫る事情も無くてめでたしとわが口遊む「高山音頭」        野林 幸彦
 ひょっとして九十歳迄生きるかも片足立ちのリハビリをする       小関 辰夫
 潰さうか見守らうかと迷ふうち脚長蜂の巣のできあがる         平尾 輝子
 夫ゆき十年となる表札はそのままかけて十年となる           平田 静子
 鍬に掘るそら豆の根の逞しく土硬ければ声の出でたり          藤原 弘子
 紫と白の花咲きマツリカは雨に籠りしガラス戸の外           福本 和夫
 言葉一つ浮かばぬままに過ぐる日々水張田は白く濁りてゐたり      鹿庭れい子
 雨の日は鬱々として術もなく越路吹雪をひたすらに聴く         加藤 公子
 ハバネラを踊る日近し紫のスカート求め稽古に励む           中村躬枝子
 欠かさずに作る味噌汁甑島沖の伊佐木を今朝加へたり          小島 魚水
 闘ふ気は少し薄れてカセンソウの黒き毛虫の前にしゃがまる       渡辺  涓
 顔を寄せ窓辺に雨を眺めつつ孫とおやつのビスケット食ふ        丹治 廣子
 淡き緑の中に目立つは杉檜山の境が一目でわかる            豊田房太郎

◆作品4
 三階より見ゆる山山は欠けていき積木のやうにビルの建ちゆく      喜田恵津子
 わがために子らの調へくれし家具新しきベッドに今日より眠る      告 紀代子
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